すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~


美咲が改札を抜けて彼の元に歩みを進めると、大翔が視線を上げる。そしてすぐに美咲を見つけると、人を寄せ付けない雰囲気がふっと緩み、柔らかく蕩けるような笑顔を向けてきた。

その表情に、きゅっと胸が締めつけられる。

「おかえり、美咲」
「ただいま、です」

今日は休みだったのではと尋ねると、「だから迎えに来てみた」と彼はいたずらっぽく笑った。

「と言っても、徒歩五分だけど。夕食もできてるから、真っすぐ帰ろう」
「ありがとうございます。てっきり明日に備えて休んでるんだと……福岡便の往復でしたよね?」
「うん。十分休養は取ったよ」

大翔は新型の主力機を操縦するための型式移行訓練を終え、明日からいよいよ乗務開始となる。以前彼も言っていた通り、パイロットは身体が資本だ。自分のためにあまり無理をしてほしくない。

そう伝えると、大翔は「無理はしてないよ」と首を横に振った。