白いTシャツに薄地の紺色のジャケット、黒い細身のクロップドパンツというシンプルな出で立ちながら、まるでファッション誌の表紙のように様になっている。
品川駅に程近いこの駅も商業施設が立ち並んでおり、土曜の午後八時過ぎとあって人が多い。これだけの人混みの中でも簡単に見つけられるほど、大翔は圧倒的なオーラを放っている。
昔付き合っている時も、同じように感じたことがあった。
デートのたびにこうして駅で待ち合わせをすると、どれだけ早めに着くように目的へ行っても大翔が先に来ていた。
彼は昔から人目を惹く容姿をしているため、周囲の、とりわけ女性からの視線を一身に集めていて、中には声を掛けている人の姿もあった。
『ごめん。約束してるって言ったんだけど、なかなか引いてくれなくて』
『ううん、大丈夫です』
綺麗な女性たちに囲まれる大翔を見ては徐々に自信をなくしていたけれど、それを正直に伝えることもできなかった以前の自分を思い出す。
けれど、今は少し違う。
行き交う人々がみな大翔を意識しているけれど、近寄りがたい雰囲気があるのか、気軽に話しかけている人はいない。



