すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~


「大翔さん、本当に手際いいですね。必要に迫られて覚えただけって言ってましたけど、特技って言っていいレベルですよ」
「そう? 外食よりも自分で作ったほうが量も栄養バランスも調整できるから、これも仕事のうちって感じだな」
「やっぱりパイロットって大変なお仕事なんですね。食事に気を遣ったり、休日もジムに行って身体を鍛えたり」
「うーん、責任はあるけど大変とは思わないかな。やり甲斐もあるし、単純に魅力的なんだよな」

たとえば、と大翔は続けた。

「国際線の飛行機は、乗客や荷物も合わせたら四百トン近くになる。そんな重い塊が上空一万メートルの高さを飛ぶのに、飛行機は〝最も安全な乗り物〟だって言われてる。不思議じゃないか?」
「言われてみれば、たしかにそうですね」
「俺たち乗務員はその信頼を裏切らないために最大限努力する責任や義務があるし、安全を守るために必死に訓練を受けてきたんだ。旅行や仕事で利用する人、大切な誰かに会いに行く人、飛行機に乗るすべての人の安全を守る仕事に携わっていると思うと、どれだけ大変でもやり遂げたいと思えるんだ」

そう語る瞳は少年のようにキラキラ輝いている。

「すごくカッコよくて素敵だと思います」

最も安全な乗り物と言われるのは、きっとパイロットをはじめとする航空業界にかかわる人たちのたゆまぬ努力の結晶に違いない。

何百人という客を乗せ、空を飛ぶ。それは大げさではなく、命を預かる仕事だ。