君がくれた初恋


「は、っはい?!」


そんなの。。。


告白はされたし片方と付き合ってるわけだけど…


だからってそうとは限らないし、


第一…


「学校行事でしょうが!!っ」


そうこう言っているうちにレースが始まった。


うちの学校ではクラスごとじゃないので、そういってるのか。


そしてあっという間にアンカーまで回ってきた。


アンカーである二人はほぼ同時にバトンを受け取り、走り出した。


やまとが内側を獲得し、少し早いペースで進んでいる。


回りの音も何も聞こえなくなるぐらい集中した。


本当に僅差で、しかし後ろのチームとは大差で二人がフィニッシュした。


一位は、ビデオ検証の結果やまとだった。


終わった直後に私の所に来て嬉しそうに報告してくれた。


「走りながら美海が見えたから、頑張れた!」


笑顔で言うやまとはまるで大型犬のようだけど……、


「少女マンガじゃあるまいし、んなわかるかー、」


とちょっとしたチョップを食らわせた。


てかっ…


「し、しっぽ振らないよね、他の子には。」


恥ずかしいけど、なんだか甘えたくなって。


気づいたらとんでも爆弾発言をしていた。


目の前がいきなり真っ暗になり、私のいつものシトラスの香りが鼻をくすぐった。