君がくれた初恋


そう言ってやまとは手を差し伸べてくれた。


その手を取り、私は立ち上がってスカートのホコリをはらった。


そして、校庭に出ると、すでに5種目目の高校生リレーが始まるところだった。


リレー選に選ばれたやまとと篠宮くんは、中央の待機所に向かった。


この高校生リレーは、毎年一番盛り上がるのに、なぜか微妙に前の方。


さいごにすればいいのに。


クラスとかは関係なく、ごちゃまぜでやるので、


やまとと篠宮くんは別のチームだった。


まこちが私を見つけると、手を振りながらこっちに走ってやってきて、


「決闘だね、まさに美海の奪い合い!ワクワクするぅ〜!」