そして、俺が好きになってしまい傷つけたばかりの。 聞き間違えるわけがない。 煙と炎の間から微かに手を振る影が見えた。 「美海っ!!!」 俺は迷わず火の海に飛び込んだ。 火の粉が飛んできて頬をかする。 視界が遮られ、煙のせいで咳が出る。 涙が頬の傷にしみた。 痛さに顔を歪めたとき、何かが柔らかいものが足に触れた。 「美海っ、、美海かっ?!」