君がくれた初恋


首にチクッと痛みを感じ、掌を見るとハッとした。


赤い、鮮やかな色に染まっている。


ああ、まただ。


人を傷つけ、挙げ句の果てに自分まで傷つく。


論理的に考えれば、自業自得だ。


けど、それを認めたくなくて、僅かな呻き声が漏れてしまった。


そこで気付いた。


こんなことを繰り返しても無駄だ。


誰の得にもならない。


そんなバカな真似はやめろと、頭が警鐘を鳴らす。