今日もお姉ちゃんはすてきなごはんをもってきてくれました。ぼくがごはんを食べるまえに、お姉ちゃんはうんどうをします。ぼくの口の中にあるめいろでごはんとお姉ちゃんはおにごっこをするんです。少しくすぐったいけど、おかげでお姉ちゃんは毎日りっぱなごはんをつれてきてくれるんです！だから今日もぼくの口の中ではごはんとすごくはやくなったお姉ちゃんがおにごっこをしています。今日のごはんはいつものごはんよりはやいです。
　お姉ちゃんはぼくのオンジンです。ぼくはモンスターってニンゲンによばれています。だからぼくが小さいころ、ニンゲンのボウケンシャがおそってきたことがありました。お姉ちゃんはそのときにぼくをボウケンシャからたすけてくれました。お姉ちゃんは、「自分とどこか似ているようだったから助けようとたまたま思っただけ」って言いますけど。
　今、ぼくはお姉ちゃんと二人で草はらにすんでいます。ぼくは大きいし、雨とかも気にならないから、草の上でねたりします。ぼくはふだん、いどうしたりしないから、ぼくのとなりにはお姉ちゃんのすんでる小屋がたっています。お姉ちゃんは毎日その小屋からぼくのごはんをつれてきてくれます。毎日、毎日、毎日、おいしいごはんを。ごはんは日によってちょっとずつちがいます。今日みたいに足がはやかったり、あたまの毛が長かったり、五日れんぞくで同じかっこうをしたごはんが来たり。ぜんぶおいしかったです。お姉ちゃんはべつのせかいの町から毎日ごはんをつれてきてくれてるみたいです。このせかいのごはんよりのろまなことがおおいです。しゅるいがちがうのかな。
　ぼくの口の中にはめいろがあります。めいろはお姉ちゃんが作りました。うんどうするときにあったほうがいいらしいです。めいろはぼくの口の中にとくべつなざいりょうでできたかべを立てて作ったらしいです。折りたためるからぼくは口をとじられます。お姉ちゃんはぼくの口の中がいたくないようになんども作りなおしてくれました。ぼくのためにこんなにもいろんなことをしてくれるお姉ちゃんが大好きです。
　お姉ちゃんは大きなオノをもっています。昔、お姉ちゃんがまだニンゲンとくらしていたころにかじ屋から、かったらしいです。そのころのお姉ちゃんはトウゾクとしてゆうめいだったそうです。
　ぼくはモンスターだからよくボウケンシャがおそってきます。そんなとき、お姉ちゃんはぶきをとりあげて町にかえしてあげることもあります。やさしいと思います。外からいきなりぼくたちのばしょに入ってきたんだからペットにしちゃうとか、してもいいと思うのに。ぼくのごはんのじかんだったりするとき以外は、かえしてあげています。でもすみかにかえしてあげるお姉ちゃんはすごいです。
「もう食べてもいいよ、ミミちゃん」
　今日のうんどうはおわりらしいので、ごはんが食べられます。おいしそう。いただききまーす！