九条先輩の甘い溺愛

学園ではこの一年で友人がたくさんできた。ちゃんと謝罪をして仲良くなりたいって言ってくれたから。最初は先輩や渡瀬君以外と話すのも苦労があったけど、花音とも話せるようになってからは自然と素のまま会話ができるようになった。


「それで、あの九条先輩とはどうなったの!?」


「変わらず付き合ってるよ」


「なんかこうアプローチ的なのしないの?」



ア、アプローチ……?



「だって乙葉の話聞く限りいつも先輩が一枚上手なところあるじゃない?」


「否定はできないけど……」


「だから次のデートは先輩をリードするんだよ!」


「わっわたしが……!?」



いつも私が照れちゃってリードなんて出来たことないのに。



「迷える乙葉ちゃんには恋愛のプロの私が手伝ってあげよう」


「花音……!?」


「確かにプロだけど初彼が今の彼氏でしょ?」


「それはそうだけど!関係ないわ!」