九条先輩の甘い溺愛

「遅いじゃない。どっかほかの男でもたぶらかしてた?」


「そんなわけない。私に何の用?」


「そんな睨まないでよ。せっかくのお顔が台無しじゃない」



お願い外れていて。信じてるから……。



「あんたの大好きな九条先輩なんだけど」



その名前が聞こえた瞬間、息が止まったようだった。



「あんたがあんな学園の人気者みたいな男に好かれてるって本気で思ってるわけ?」


「私は先輩を信じてるから……」


「信じてるなんて馬鹿馬鹿しい。今日の午後4時にまたここに来ればきっとわかるわ」



きっと、花音が私揺さぶるために言ってる嘘、だよね……。
そうですよね、先輩。