九条先輩の甘い溺愛

「いいよ……って……は?今なんて」



もうどうにでもなれ!



「いいよって言いましたね先輩。ほら、もう寝る時間ですよ」



表情を見られたくなくて先輩を引っ張りながら電気を消す。
先輩今どんな表情してるんだろう。嫌がってるのかな、驚いてるのかな、それとも……。



「きゃっ……!」



コードみたいなものに躓いてバランスを崩す。



「花宮っ!」



なんとか先輩が私の腰に手を回して支えてくれた。
そのまま倒れこむように座ると先輩が私の肩に頭をあてて、焦りと安堵感が混じったようなため息をついた。



「あっぶねー……」


「先輩すみません!怪我はないですか?」


「俺より花宮のほう。怪我は?捻ったとことかないか?」



部屋が真っ暗なせいで先輩の声しか聞こえない。声色だけじゃわからない。怒ってる……?呆れてる?



「ない、です……」


「はぁ……。よかった本当に」



先輩がぎゅっと私の体抱きしめる。