九条先輩の甘い溺愛

体育倉庫に行くには絶対どこかしらの廊下を通らないと辿り着けない。
なるべく人に会いたくないんだけど、これはもうどうしようもない。


廊下の曲がり角を曲がったとき、反対側から来た人とぶつかりそうになって慌てて左に避ける。
謝ろうとして顔を上げると見慣れた顔と目が合った。


……先輩。
なんでそんなに悲しそうな表情を向けるんですか。私が花音をぶったから?それとも噂を聞いたから?


……そんなこと気にしても仕方ないよね。



「……すみません。失礼します」


「待って花宮……!話が!」



先輩の制止を振り切って急いで体育倉庫に向かう。
先輩のことは忘れるって決めたんだから……。先輩も、もう忘れてください。