──貴方に伝えたかった、たった一言。

たくさんの人の喋り声が聞こえながら、星はスタスタと歩いて行く。

星とデートみたいで、すごく楽しかった。

すると、星があるお店の前で足を止めた。

「ここは?」と私も足を止めて、星に訊いてみる。

「女子物が売ってるアクセサリー屋」と説明してくれた。

女子物?アクセサリー?星ってそうゆうのが好きなのだろうか……。

全く糸が掴めず、一人で悩んでいる星に話しかけるのも、だめな気がしたから、黙って彼を見続けた。

しばらく経って、星は「よしっ」と言って、レジまで会計をして帰って来た。

「何買ったの?」と訊くと星はまた気恥ずかしそうにしていた。

「まだ……見せれない……」と言って小さな袋をウエストポーチに入れた。

まだ……?誰へのプレゼントなのだろうか……。

私たちはその後、いろんなところに行って、たくさん遊んで、気づいたら日が暮れそうになっていた。