──貴方に伝えたかった、たった一言。

「聞こえなかった?だっさ」

もう一度私ははっきり言った。

「ダサい!?私たちが?あんたらの方がダサいでしょ」とあざ笑うかのように言ってきた。

「あんたらよりも、真希の方が千倍かわいいし、かっこいいよ」

私は臆さずにこいつらの目を見て言った。

「こ……こいつに友達なんていないわよ!」

「いるよ。ここに」とはっきり言って、自分で自分を指した。

そういえば……真希はいつも一人だった。

いつも私が話している時以外、誰かと話していた所をあまり見たことがない……。

「もうなんなの!どっか行け!」

怒りがたまったのか、私の方に一直線に走ってきて拳を振りかぶってきた。

あ……当たる。

暴力を振られそうになっているのに、私はひどく冷静だった。

私は反抗することなく、目をすぐに閉じた。