──貴方に伝えたかった、たった一言。

あの後、真希と一緒に喋りながら帰り、家に帰ってごろごろしていた。

入学式だけなのに、なぜかどっと疲れた。

たぶん、あの自己紹介だと思う。

あの自己紹介がうまく行っていれば、無駄に疲れることは無かっただろう。

彼はなんで名前しか言わなかったのだろう……。

スマホの電源を付ける。

「もう夜中の十二時か…」

天野くんと今日の事を考えていたらこんなにも時間が経っていたのか……。

その数字を見ただけで眠気が襲ってきた。

そのまま私は、眠りについてしまった。

         ♢

太陽の光がカーテンの隙間から差し込む。

今日はちゃんと六時に起きることが出来たので、ゆっくり支度して、ご飯を食べて、ゆっくり学校に歩き出した。

学校に登校している生徒たちは、誰かと登校してる。

私は大体一人だ……。

学校に着くと、中庭の大きな桜の木が見えてきた。

「綺麗……」と一人で呟く。

桜の木の下に誰かいる?

次の瞬間。私の胸の鼓動が早く鳴るのを感じた。