──貴方に伝えたかった、たった一言。

「二人とも助けてくれてありがとう」

天野くんは微笑んで私たちに言った。

「天野くんのためならお安いご用だよ!」

私はふふ~んと笑って言った。

「友達として当たり前の事をしただけだよ」と私に続いて真希も笑って言った。

「それじゃ!続きやりますか!」

両手でパチン!と鳴らしてボールを取り行った。

空を見上げると、ほとんど快晴で所々雲が青い空に被っていたが、とても清々しい気分だった。

いつも感じていた劣等感も吹っ切れて、勇気だってくれた。

私は今。最高の休日を過ごしていると思う。

私達に降りかかる太陽の光。

私達の髪を揺らす夏の風。

私達の方に来ようとする海の波。

目に写るもの全てが私達を導いているようだった。