──貴方に伝えたかった、たった一言。

何かが聞こえて、声の方を振り向くと、うちだがぐしゃりとした顔で睨んでいた。

「あんなのただのまぐれだろ!もう一回だ!もう一回!」と地団駄を踏みながら言って来た。

「な~に言ってんの!あんたの負けでしょ!」と私は指を指しながらうちだに言った。

「が…外野は黙ってろ!」

「外野とかなんとかって今関係ないでしょ?」

ちょっとうちだが怯んでいるような…?

もう一声かけたら堕とせるかも…。

私のたまに出る意地悪が悪さをする前に、真希が一歩一歩うちだに歩いて行った。

「う…うちださん」と一言言って立ち止まった。

「な…なんだよ」とうちだは不機嫌そうに真希を見つめる。

真希になんかしたらぶっ飛ばす…。

私はずっと猫が怒った時のようにずっと睨み続けた。