──貴方に伝えたかった、たった一言。

「あれ?あれって…真希?」

昨日の公園に着いてバスケットコートまで行くと、バスケットボールのドリブルをしている体操服姿の真希がいた。

「真希ー!」と叫びながら真希の近くまで走った。

「え?!茜里?!なんでいるの?!」と目を大きく開いて真希は私を見た。

「えっへん!なんとなんと!すごいたまたまだけど…助っ人連れてきたよ!」

私はそう言って後ろを振り向いて膝立ちになり、天野くんに手をひらひらとしながら両手を向ける。

「ど…ども…」と天野くんはちょっと緊張しているのか、気恥ずかしそうな笑顔をした。

「私だけじゃ何したらさっぱりだから天野くん連れて来ちゃったけど…大丈夫?」

ゆっくりと立ち上がりながら真希に言った。