──貴方に伝えたかった、たった一言。

その後、星は病院に搬送されたが、亡くなってしまった……。

私はずっと救急車の中で彼の名前を呼び続けた。

それでも彼は目覚めることはなく。

星は十七年という短い生涯を終えた。

私は手術室の前のベンチで泣き続けた。

なんで……星……。

星は一つも悪いことなんてしてないよ……。

「茜里さん?」と穏やかで心配そうに、誰かが私の名前を呼んだ。

私はゆっくりと顔を上げた。

「だれ……ですか……?」

私は途切れ途切れで喋った。

「私は星の母の真由美(まゆみ)です」

星の……お母さん……?

「ごめんなさい……真由美さん……」

「え……なんで謝るんですか?」

「私が……私が今日星を呼んだせいで、星は……星は……」

その時。真由美さんが私の手を握った。

「星と……一緒にいてくれたのですか?」と少し笑って真由美さんは訊いてきた。

私は声も出せず、せめて大きく頷いた。