──貴方に伝えたかった、たった一言。

「ご注文をお伺いします」

テーブル席に女子と男子に別れて座り、綺麗なお姉さんからお水を人数分出された後にそう訊かれた。

女性店員の札に目がいった。

叶(かな)という名前らしい。

「ざるうどん一つ」と最初に星が笑って言った。

「えっと…きつねうどんを一つ」と真希が言った。

「ぶっかけうどん一つお願いします」と内田が真希に続いて言った。

「私もきつねうどんで」と最後で少し緊張したが、何とか言えた。

「以上ですか?」と綺麗な女性の店員さんに訊かれた。

「はい。大丈夫です」と星が言うと、店員さんは厨房に消えて行った。

「この後どうする?」と真希がお水を一口飲んで訊いた。

「このまま帰ってもなんかねえ~」と私はふと口にしていた。

まだ終わってほしくない。

この時間が……。

「あっちに帰ってバスケとか?」と真希が言った。

「バスケか~…でも私服だからなぁ…」

私服でバスケをするのは少しだけ抵抗がある。

「他に何か……」と真希が何か言い切る前に

「あのさ……!」と内田が俯きながら言った。

急に内田が声を出してびっくりした。