わたしが君に恋した話。

シフトの時間がおわり、わたしたちに担任の先生が残してくれたお弁当をたべた。
食べ終わったのでわたしも友達と回ろうかなと考えていたら、さらちゃんに声をかけられた。
「これ、お母さんがとった2年2組のお化け屋敷の整理券らしいんだけど、やっぱり行かないっていうから、まだ行ってなかったらあげるよ!」

「え、いいの!?」

「いいよ!!混んでるみたいなんだけど、番号呼ばれちゃうかもだから早くいってきな!」
と背中を押され、わたしは近くにいた他クラスの友達 桜田 菜々(さくらだ なな)ちゃんと2年2組に向かった。
向かうために外の非常階段を登ろうとした時、
学級委員長の声が聞こえたような気がした。

「お弁当売り切れましたー!!」

気のせいかともおもい階段をななちゃんと登っていたら、推し(成宮くん)が階段から降りてきた。
すごい奇跡と心の中で密かに思いながら、すれ違いざま、また勇気をだして声をかけてみた。

「え、お弁当売り切れたの?」
勇気を振り絞ったため少し声が震えていた。

「そうみたいだよ!みんな言ってるし。」
推しと会話してる、と平常心を保ちながらも
「教えてくれてありがとう!」
ときちんとお礼をいった。

今日はものすごく推し(成宮くん)と会う気がする。
とルンルンになりながら階段を登りきりななちゃんとお化け屋敷に向かった。