ヴァンパイア。
人間界にごく稀に生まれる存在。
全てを手にする存在とも言われる。
そんな現実離れした存在が私と交わることはないと思っていた…。


窓から差し込む朝日に目を細める。もうこんな時間。起きなきゃ。
2階にある私の部屋から一階のリビングへ降りる。


「起きるのおっそ。早くご飯作らないとお母さんに言うよ。」
「!ごめんなさい…。」
「本当になんであんたも天宮高校に通えるの?役立たずなのに」


聖良の言葉に返す言葉が見つからない。