「柊司くんが言ってくれたから、わたしも言うけど、、、わたしも柊司くんのこと、好きだったんだよ?」

わたしがそう言うと、柊司くんは「えっ?」と言い、飲もうとしていたレモンハイを持つ手を止めた。

「でも、柊司くん人気あったし、わたしなんて眼中にないと思ってたから。だから、あの時の気持ちは、ずっと心の奥にしまったままにしてた。」

わたしの言葉に真剣な表情で耳を傾ける柊司くん。

わたしは「でも、自分の気持ちに嘘をついたり、しまっておくのって難しいよね。ふとした時に本心が出てきちゃうから。」と言い、照れ笑いをして誤魔化すと、2缶目のほろ◯いに手を伸ばし、プルタブを引いて開けた。

「俺もさ、あれから恵麻とは会うこともなかったし、もう諦めてたから違う人と付き合ったりしたけど、、、でも、ふとした時に恵麻のことを思い出してた。ずっと、、、忘れられなかった、、、。」

柊司くんはそう言うと、レモンハイをグッと喉に流し込み、缶をテーブルの上に置くと、ふとわたしを見て、恥ずかしそうに笑った。

「でも、こうして恵麻と再会出来て嬉しい。」
「、、、わたしもさっき、柊司くんが追いかけて来てくれた時、嬉しかった。」
「今を逃したら、もうこの先、恵麻に会えることがないかもしれないって思ったんだ。もう、、、後悔はしたくなかった。」

そう言うと、柊司くんはわたしの手に触れ、握り締めた。

「恵麻、、、俺、やっぱり恵麻のこと、、、好きだ。」
「柊司くん、、、」

見つめ合うわたしたち。

そして、柊司くんはゆっくりとわたしに顔を寄せ、優しく唇を重ねた。