「お邪魔しまーす。」
「狭いとこだけど、どうぞ〜。」
そう言ってお邪魔した柊司くんの家は、古めのアパートの2階にあり、8畳程のワンルームだった。
テレビにテーブル、ベッド、冷蔵庫の上には電子レンジ。
The、男の部屋という感じの殺風景な部屋だった。
そして、柊司くんはレモンハイ、わたしはほろ◯いで乾杯をし、2人での二次会が始まった。
「恵麻は、今何してんの?就職した会社でまだ働いてんの?」
「うん、まだ同じ会社で事務員してるよ。」
「恵麻、モテるだろ?」
「そんなことないよ。わたし、男運悪いんだぁ。」
「あー、そんな感じする。押しに弱そうだもんなぁ。」
そう言いながら、柿ピーを口へ運ぶ柊司くん。
そんな柊司くんにわたしは、「そうゆう柊司くんは?今、何してるの?」と訊いた。
「バイト掛け持ちしながら、ダンスの勉強してる。」
「ダンス?」
「うん、振付師を目指しててさ。」
「へぇ〜、凄いね!夢があるっていいなぁ。」
「でも、なかなかそんな上手くいくもんでもなくてさぁ。」
「夢あるって素敵じゃない?わたし、応援するよ?」
「ありがとう!」
お互いの近況を話しつつ、わたしたちは一緒にバイトしていた頃の話にも花を咲かせ始めた。



