「恵麻が居てくれると落ち着く、、、。」
柊司くんはわたしを抱きしめながら呟いた。
わたしは帰ろうと思ったが、こんな凹んでいるような、元気のないような柊司くんを1人置いて帰れないと思い、「もうご飯出来るよ?一緒に食べよ?」と言った。
柊司くんは「ありがとう。」と囁くように言うと、わたしをギュッと強く抱きしめた。
柊司くんは色んな意味で自分に自身を無くしてる。
あの元カノさんに会うと、それを思い出しちゃうというか、責められているような感覚に陥るんじゃないのかな。
わたしは柊司くんの肩に手を乗せ、背伸びをして柊司くんにキスをした。
柊司くんは切なげな表情から微笑みに変わり、柊司くんからもキスをしてくれた。
少しの間キスを交わし、また抱きしめ合うと、わたしは「お味噌冷めちゃうよ?」と言った。
「味噌汁は温めればいいだけ。恵麻から離れたくない。」
「わたしだって、居なくなったりしないよ?」
わたしがそう言うと、柊司くんは「ずっと一緒に居たい、、、。」と呟き、いつもよりも何だか甘えてくるような気がした。
どうしたんだろう。
さっき、元カノさんにまた何か言われたのかな。
わたしはそう思いながら、「ずっと一緒に居るよ。」と答え、離れたがらない柊司くんの腰に腕を回し、柊司くんの胸に耳をあて心臓の鼓動を聞いていた。



