「…なぁ、七瀬」
「何?」
「…何でもない」
「え!気になるよ!」
「もう足は大丈夫か」
「うん!大丈夫だよ」
私は400m走に選ばれて走った。
帰宅部の私が部活をやってる子に勝てるはずもなく…放課後にたくさん走ったけどそれでも結果は最下位。
そしてゴールした時にふくらはぎがつって私は立てなくなった。
寺内先生におんぶされ救護室へ行った。
閉会式まで私は参加出来なかった。
ザワザワ…
皆が階段を上り始めた。
「終わったな。俺達も行くか」
「うん」
「あれ、茉奈ちゃん。何で楠田といるの?」
「莉乃ちゃん!ほうきを一緒に片付けてくれたの!」
「へ~。…ほんと、茉奈ちゃんのことばかりだね」
「…いつも助けてくれるんだよね」
思い出したこと⑤ 終


