菜帆side

角の丸まった英語の教科書を手にして、ふと思う。
__そうか、4月に入学して、もうこんなに年月が流れたのか…

古びた教科書からは、時間の過ぎる速さと、ものの変化する速さをかんじた。

私達だって、いつかは、変わっていくんだもんな。
李玖や玲美とだって、おとなになっても仲良く連絡取ったりなんて、しないだろうし。

やっぱり、わたしたちの時間は、青春は、早く過ぎていくものだなぁ。

と、ここまで考えて、脳内のもう一人のわたしが、慌てて考えることをやめさせる。
そんなことないよ!だったら、今の時間を大事にしようよ‐!

そうできたらいいんだけどね。