「少し突っ込んだことを聞いてもいいですか?」

葉山が手を組み、みやびに語りかけた。

「どうぞ。なんなりと。」

みやびの表情が和らいだ。

「寺島君と豊洲さんはどのような経緯で婚約まで・・・?」

「もちろんお見合いよ。」

みやびは吐き捨てるように言った。

「それも寺島家から熱烈に請われてね。息子と是非結婚して欲しいって寺島社長に頭を下げられたの。そう、勇次さんのお父様。寺島社長は私の活動を応援してくださっていて・・・。それで私もその気になったってわけ。」