「もしかしてまだ友恵ちゃんとの約束、気にしているの?」
「・・・・・・。」
「もういいんじゃない?環が幸せな恋愛をすることを、友恵ちゃんだって望んでいると思うよ?」
「うん・・・。」
それでも環は長い間自分に課した掟を破る決心が持てない。
過去に何人かの男性から告白されたこともあったが、全て断っていた。
ほどなくして店員が注文したきつねうどんとカレーうどんをテーブルに置き、ふたたび店の奥へ戻っていった。
「私のことより、頼子は最近どう?頼子こそ綺麗になった。」
話の矛先を変えようと、環は頼子に尋ねた。



