見舞いの帰りに、環は大学病院の近くにある小さな神社へ必ず寄って、友恵の病気回復を必死に祈った。 「神様・・・私の命を削ってもいいから・・・友恵をどうかお助けください・・・。」 しかし月日が経つにつれ、友恵の表情から笑顔が少なくなり、心神の消耗が激しくなっていった。 そんな友恵を見るのが環は辛かった。 けれど自分より友恵の方が何百倍も辛いのだと思い、環は笑顔で友恵に接するよう心がけた。