そして友恵の言葉どおり二人は部の主軸メンバーへと成長した。 環は友恵と思いがけず仲良くなれたことが嬉しくて、それからの学校生活が輝きだした。 学校外でもよく一緒に遊びに出掛けた。 映画や遊園地に行ったり、ふたりでお揃いのマスコットも買った。 内気な環には、社交的で朗らかで美しい友恵のような友達を持てたことが誇りだった。 しかしそんな友恵に思ってもみなかったことが起きた。 友恵は高校2年の夏に、完治が難しい若年性のがんに冒され、余儀なく入院生活を送ることになったのだ。