環の真っ直ぐな瞳に、葉山は大きなため息をついた。 「見かけによらず強情な人ですね。貴女は。」 「・・・・・・。」 「俺が止めても、環さんはきっとひとりで行ってしまうんだろうな。」 「・・・・・・。」 「わかりました。俺も腹をくくります。行きましょう。寺島家へ。」 そう言って葉山は表情を和らげた。