花言葉はピュア ー敏腕社長は百合のような彼女を守り抜くー


「はい。でも今度寺島さんのご自宅を訪ねてみようと思っています。葬儀では慌ただしくて寺島家の方と何もお話できませんでした。これは事故だから賠償金などは発生させず、お互いの家で一切を終わらせましょうとしか・・・。お金のことはいいんです。でも・・・会って詳しい事故の状況を知りたいんです。もしかしたら謝罪しなければならないことがあるかもしれないし・・・。」

「なぜ環さんが謝罪しなければならないのですか?」

「兄に非があった事故かもしれませんし。」

「寺島家を訪問するのはやめた方が良いと俺は思います。」

そう厳しく言い放つ葉山に環は首をかしげた。

「どうしてですか?」

「寺島家が稲沢君や環さんに良い感情を持っていない可能性が大きいと思います。あちら側の態度や言動が貴女を傷つけるかもしれない。」