花言葉はピュア ー敏腕社長は百合のような彼女を守り抜くー


メインの魚料理も食べ終わり、環は心に燻っている思いを葉山に相談してみようかと悩んでいた。

そして葉山なら率直な意見を言ってくれるかもしれないと決心し、打ち明けることにした。

「実は・・・ずっと疑問に思っていることがあるんです。」

「何ですか?」

話し始めるのを躊躇している環を、葉山は辛抱強く待っていた。

「自分で言うのもなんですが、俺は口が固いことで有名なんです。安心して何でも言ってください。」

その言葉に押されたように環は話し始めた。

「どうして兄は飲酒していた寺島さんの車に乗ったのでしょう?兄が法律に反することを見逃すなんてこと、今でも信じられないんです。」

「・・・・・・。」

「葉山さんは寺島さんのこともご存じなんですよね?寺島さんってどういう人なんですか?私はただ兄の親しい友人だとしか聞いていなくて。」