しばらくは『ring』に来る客の反応や雑貨の売り上げなど仕事の話になった。 そして自然と話題は環の兄、太一のことに移った。 「稲沢君のこと・・・本当に残念でした。」 「はい。」 「少しは落ちつかれましたか?」 「そうですね・・・まだ信じられない思いもありますけど・・・少しづつ今の生活にも慣れてきました。」 「そうですか・・・。」