葉山が兄を亡くした自分を気に掛けてくれている想いが十分に伝わってくる。 けれど、それに甘えてしまって良いのだろうか? 「俺と食事するのは嫌?」 淋しげな表情の葉山に、環は慌てて両手を振った。 「そんなことはないです!絶対に!ただお忙しいのにご迷惑ではないかと・・・。」 「絶対・・・か。」 葉山は嬉しそうに口角を上げた。 「あとで日にちを調整しましょう。食事、楽しみにしてます。」 そう言って立ち去る葉山の後ろ姿を、環は複雑な思いでみつめた。