葉山は大きくため息をつくと、環をじっとみつめた。 「貴女は辛抱強くて困る。なにかあったら俺を頼ってください。」 「・・・・・・。」 「近いうちに、一緒に食事でもしませんか?」 葉山からの急な誘いに、環はさらに首を大きく振った。 「困ります。変な噂が立ったらここで働けなくなります。」 「大丈夫です。俺はそこまで馬鹿じゃありません。」 「でも・・・」 「環さんは稲沢君のことや度重なる転職で心身共に疲れているはずです。たまには旨いものでも食べてリフレッシュしませんか?」 「・・・・・・。」