「どうしたの?斎さん。さっきから黙り込んで・・・。」 環が片手でわたあめを持ちながら、不思議そうな顔で葉山の顔を覗き込んだ。 「いや・・・積年の夢が叶ったな・・・って。」 「夢?」 「そう。環と浴衣デートする夢。」 「だったら・・・毎年しよ?浴衣デート。」 「ああ。」 ・・・まあ、家に帰ったら速攻脱がすけどな。 祭り囃子の音を聞きながら、葉山は環の肩を抱き寄せ、そう思った。 fin