環は深緑の表紙の冊子をみつめた。 太一の日記である。 ダイアリーと英字で書かれたその冊子は卒業アルバムと共に隠されていた。 たとえ亡くなったとはいえど、太一のプライバシーを暴くことに環は躊躇した。 けれど、兄の本当の気持ちが知りたい・・・そんな欲求を抑えきれなくなった。 環は罪悪感を持ちながらも、太一の日記を手に取り、そのページをめくった。 そこには勇次への熱い想いが切々と綴られていた。