それぞれの幸せの形

智樹さんのが入院してから2週間が経とうとしていた

熱は37度にまで下がり、前よりも起きている時間が増えた

しかし、私と話していても無理して笑っているように感じた
相変わらず何も相談してくれなかった

「智樹さん、何か辛いこととかしんどいこととかあったらいつでも言って、
私力になりたい」

そう言っても

「大丈夫だよ」

それしか言ってくれなかった

ある日、いつものように智樹さんのお見舞いに行こうと病室に向かった

しかし、そこに智樹さんの姿はなかった

「智樹さん?どこ行ったんだろ、トイレかな」

しかしいつまで経っても帰ってこない

ナースステーションに行って智樹さんを見ていないか他の看護師さんに聞いてみた

「智樹先生ならさっき柚葉ちゃんと屋上に行ったよ」

「柚葉と?」