春は嫌いだ。思い出したくないことを否が応でも思い出してしまう。社会人になってから10年が経つ。正直、まだ社会には慣れていない。大人の皆が子供に戻りたいと言うのも頷ける難しさだ。高校生の時に頼りになった先輩は何をしているだろう。当時不登校だった子は社会には溶け込めているかな。そんな事を考えていると、好きだった人の事を思い出してしまう。高3の大事な時に転校してきた彼。そんな彼に一目惚れしてしまい、勉強が身に入らなくなった4月。彼の好みになる為に勉強を放置して自分磨きだけをした5月。定期考査の点数が悪く、親と先生にこっぴどく叱られた6月。前回の反省を生かして勉強だけするも彼のせいで集中出来なかった7月。彼と全く話せていない事に悩み続ける8月。体育祭で活躍して、黄色い歓声を浴びる彼を愛しく思う9月。科学で行き詰まってた彼を教えれた10月。定期考査の成績が良くなり彼からも勉強を教わるようになった11月。冬休みのもどかしさを感じた12月。彼と話す暇もなく大学受験をする1月。大学受験も終わり、思い切って告白するも振られた2月。第一志望の大学に落ち、滑り止めに受かる3月。自分がこうなったのも彼のせいだと思いたいが、他責思考は誰の為にもならないのでやめることにした。そんな事を思い出し、勝手に卑屈になりながら、今日もパソコンとにらめっこする。1時間残業をして、帰ろうとした所、スマホから着信があった。中学生の頃からの友達である、笹木蒼だ。サシ飲みに行くらしい。少し早歩きで居酒屋へ向かう。彼女とは、月に1回ぐらいのペースで飲みに行っている。やっぱりお互いに会社への愚痴は凄いらしい。
「そういえば2ヶ月後に3年2組で同窓会あるらしいよ?行くん?」
愚痴を吐いていたら蒼が急にそんな事を行っていた。
「勿論!だって堺遥君と会えるしねぇ」
「ずっと遥君のこと好きだねぇ。私はそこまでかっこいいとは思わんかったけど。あの子チャラくない?」
「チャラいって言うよりも底抜けに明るい真の陽キャっぽさあるんよね。なんか、誰に対してもちゃんと接してるし…」
彼の事を話してると、蒼が少し引いていた。彼女曰く、私のことは未だに過去の恋愛を引きずっているお化けらしい。返す言葉も見当たらない…だがちょっと気分が悪いので、ビールを一気飲みして今日は解散する事にした。
蒼とも別れて今日は寝る。今日もいつも通り普通だったな。
「そういえば2ヶ月後に3年2組で同窓会あるらしいよ?行くん?」
愚痴を吐いていたら蒼が急にそんな事を行っていた。
「勿論!だって堺遥君と会えるしねぇ」
「ずっと遥君のこと好きだねぇ。私はそこまでかっこいいとは思わんかったけど。あの子チャラくない?」
「チャラいって言うよりも底抜けに明るい真の陽キャっぽさあるんよね。なんか、誰に対してもちゃんと接してるし…」
彼の事を話してると、蒼が少し引いていた。彼女曰く、私のことは未だに過去の恋愛を引きずっているお化けらしい。返す言葉も見当たらない…だがちょっと気分が悪いので、ビールを一気飲みして今日は解散する事にした。
蒼とも別れて今日は寝る。今日もいつも通り普通だったな。
