そう思っても、何も思い出せないままだった。

「はぁー…。」

「何?!優香、つまんない?!」

「いやいやっ!!!そんなことないっ!!」

あたしは、久しぶりに非番の響夜とデートにきてたんだ。

「どうした?また何か悩んでいる??」

響夜が優しく聞いてくれるけど…

「何でもなぁい♪」

あたしは、無理に明るく言ってみる。

……言えないよ。

響夜を信じてないみたいじゃん……。

「言えよっ!!」

ドンッ!!

な…に??

響夜が壁をドンッと叩いた音だった。

今は響夜の部屋にいるけれど、いつもは安心する場所が今は怖さしか感じなかった。

……どうして??