あたしの好きな人は先生?!

「えーっと…。まず優香は、女バレの副キャプだったの。」

「あたしが……??」

「うん。優香、あの……いろいろあって最後の大会出られなかったんだけど…。」

あたしは、あんまりあの事件に触れたくなかった。

つらいことを思い出させたくなかった。

でも、優香のことを思っているからこそ、言わなきゃいけない。

「優香、事件のこと……聞いた??」

「うん。聞いたよ。」

「へ??」

あまりにもあっけらかんと言う優香にあたしは、びっくりしすぎて気の抜けた声を出してしまった。

「優香、怖くないの?!」
「う、うん。だって覚えてないし。忘れて良かったって思える記憶って感じかなぁ。」

「そうなんだぁ。」

あたしは、気のない返事をしてしまう。



あたしは、大事なことに気がついちゃったんだ。

優香が記憶を失った理由は



   《過度のストレス》



そんなにもたくさんのストレスを感じてたってことでしょう…??

なら、忘れて良かったのかもしれない。


あたしが、無理に思い出させると優香はまたつらくなっちゃう。



あたし、どうしたら良いのかな??