「そういえば、紗羅は何か部活には入ったのか?」
お父さんは何気なく訊いただけなのだろうけれど、私の心臓はドキッ! とした。
これまでに家族には、最初に体育館に集められたときに配られた部活動の一覧表しか見せていなかった。
「横に◯が付いてる部は、女子も入部できるんだって」
そんな簡単な説明だけを添えて。
それは嘘ではなかった。
確かにその後、◯が付いてる部は男女混合になったのだから。
ただ、このほかにも新設する予定で、生徒から希望を募っているという情報が、すっぽり抜け落ちているというだけ。
そのときには、家族の誰からも特に反応はなかった。
みんなして、『ふーん』という程度。
あっ、お姉ちゃんだけは何か呟いていたかもしれない。
『文化部はいいとして、運動部がずいぶん少ないけど、これで女子生徒から不満は出てこないのかな』とかって……
お父さんは何気なく訊いただけなのだろうけれど、私の心臓はドキッ! とした。
これまでに家族には、最初に体育館に集められたときに配られた部活動の一覧表しか見せていなかった。
「横に◯が付いてる部は、女子も入部できるんだって」
そんな簡単な説明だけを添えて。
それは嘘ではなかった。
確かにその後、◯が付いてる部は男女混合になったのだから。
ただ、このほかにも新設する予定で、生徒から希望を募っているという情報が、すっぽり抜け落ちているというだけ。
そのときには、家族の誰からも特に反応はなかった。
みんなして、『ふーん』という程度。
あっ、お姉ちゃんだけは何か呟いていたかもしれない。
『文化部はいいとして、運動部がずいぶん少ないけど、これで女子生徒から不満は出てこないのかな』とかって……