──やっと週末を迎えることができた。

 この平日1週間は本当に、本っ当に永かった。
 ようやく気が休まるー!

 光汰が私に視線を向けてきたのは、初日に限ったことではなかった。
 翌日以降も。
 そして、視線だけでなく、何度も話しかけてこようとしてきたのだ。

 休み時間は逃げて逃げて逃げまくった。
 授業終わりの『起立、礼』のあと、光汰は顔を上げながら私をチェックしてきた。

 それに勘づく私も私なんだけど……

 とにかくそれを察知したら私は脱兎のごとく、瑞希ちゃんの席へ避難した。
 するとほかの女子も何となく集まってきてくれた。

 いくら光汰でも、女子5人がかたまってるところに、単身で乗り込むのは難しかったみたい。
 それでも、金曜の昨日はついにこっちに来ようとしてた。
 だから、とっさに女子トイレまで逃げこんでしまった。