ここがヤンキー校の頂点に立つような人達が集まる部屋かぁ。案外、普通。しかし、そんな野蛮な場所に呼ばれる理由が分からなくてキョトンとしてしまう。
「それで私は何の用でココに呼ばれたんでしょう?」
そうやって尋ねるのは自然なことだと思う。話があると言ってたし、何か用事があるのは確かだ。
それも悪い話ではないんだろう。機嫌が良さそうに鼻で笑ったユイさんを見るに。
「この間の件以来、襲撃されて困ってるだろ」
「まぁ、確かに困ってます」
「だから、お前に役をやろうと思って」
「はい?」
「ちょうど一枠空いてるし」
真顔で伝えられたが、口を開けてぽかんとしてしまう。どういうこと!?って疑問。
言われている意味は分かるけど、どうして私?他にも強い人が居そうなのに。
「俺は反対」
遅れて教室に入ってきたグレさんがソファにドカッと腰を下ろし、不満げに私を睨んだ。余程、気に入らないのか不機嫌そうに眉を寄せてる。
「どの道、他に適任なやつも居ねぇだろ」
「だからってよく知りもしない女を仲間に入れるなんてあり得なくない?」
「まぁまぁ。手が増える分、楽が出来るからいいでしょ」
私を置いてけぼりにして話し合いを始める3人。ユイさんが決めてリマさんが賛成してグレさんが反対する。いつもこんな感じに話し合っているんだろう。



