最強乙女と無敵ヤンキー


 学校にも慣れて少し経った頃。


 「ユイさん!」


 放課後、ユイさんの姿を門で見つけて声を掛けた。学校から出ようとしていたユイさんは振り向いて小さく笑みを浮かべる。


 「お前も帰るとこか」

 「はいっ」

 「だったら途中まで送ってやる」

 「ありがとうございます」


 華やぎ度100%の満点な笑顔だ。イケメンから破壊力抜群な笑顔で誘われ、自然と頬が染まる。

 やっぱりユイさんはカッコイイ上に面倒見がいい。俺様の仮面の下から、そこはかとなく感じるお兄ちゃん感。


 「今日は四強の部屋に寄って帰らないんですね」

 「あぁ、妹を保育園まで迎えに行かなきゃなんねぇんだよ」

 「ユイさんもですか?私もです」

 「お前も?」

 「はい。今日は親の帰りが遅いんで。代わりに弟を迎えにいく予定です」

 「ふーん。同じだな」


 門から出て、生徒が行き交う歩道を歩く。ユイさんも同じ境遇らしい。周りの生徒がチラチラ見てきてるけど気にしない。少しは視線に慣れた。


 「ドコの保育園?」

 「駅から少し歩いた先にある、大きい鳩時計が飾ってある保育園です」

 「あ、俺の妹もそこの保育園だ」

 「えっ?一緒ですか?」

 「あぁ。年長のすみれ組」

 「わ、凄い。クラスも同じです!」



 意外なる共通点。ユイさんの妹もそこの保育園に通っているらしい。名前を聞けば弟が最近よく遊んでるお友達だった。かなりビックリ。