「ごめ〜ん。いちごちゃん。その部屋から俺のアタッシュケースを持ってきて」
考えていることが伝わってしまったのか、リマさんはふと顔を上げると私に向かって叫んだ。他の生徒からも一斉に見られ、恥ずかしさから顔を引っ込める。
アタッシュケースってどれ?と探せば部屋の隅に堂々と置いてあった。
銀色のそこそこ大きい長方形のケース。
「それ。リマのお仕置きセットだろ」
「お仕置きセット!?」
「いちごにはちょっと教えらんない物が入ってる」
ユイさんとグレさんが苦笑いを浮かべる。2人がそんな顔を浮かべるなんて、いったいケースの中には何が入っているんだろう……。
分からないが頼まれたからにはリマさんのところまで持っていくことにした。
「それが要るってことはキレてるんじゃね?」
「っぽいな」
「えぇっ」
心配そうに呟いたグレさんにユイさんが同調する。少し不安になったが、ユイさんが「俺も行く」と言ってくれたのでお言葉に甘えることにする。
四強の部屋から出て階段を下り、リマさんが居た中庭に向かう。するとリマさんは見知らぬ不良の首根っこを掴んで壁に押さえつけてた。
クスクス笑ってて逆に怖い。普段の温厚な姿からは想像もつかない姿だ。



