席に座り教科書類を引き出しにしまう。
”失敗したかな…”
そう思っていると、ツインテールの身長の高い女の子が近づいてきた。
同じ中学1年生には見えない子。
スラっと伸びた手足、丸くて大きい目、真新しいはずの制服が異様に似合っている。
どこからどう見てもこの前までランドセルを背負ってたとは思えない。
誰が見ても”美少女”だった。
「私、高坂 希羅(こうさか きら)!沙矢ちゃんであってた?」
首をかしげながら聞いてくる子を、心の中で話しかけられて嬉しいのと、
まさかこんな可愛い子が私に話しかけてくれる事があるのかと、
何とも言えない気持ちで、
「うん、沙矢だよ」
と、返事を返せた。
「違う小学校からだから緊張するよね~。友達になろうよ!」
