アオハル・サーキュレーター





ヤヨイとケンさんと一緒に、裏口へ周り、発砲スチロールの箱に入った中身が正しいものか、ヤヨイが確認する。


俺の仕事は、くしゃくしゃの発注書に書いてあるものの個数が正しいかどうかを確認する。


もちろん、ヤヨイも個数を確認しながら、俺に渡す。これが二重チェックというらしい。


そんな作業中、気になったのは、ヤヨイもケンさんも、中身の名前を、魚の名前や、野菜の名前に変えていたところだ。


例えば、葉っぱのものは、野菜の名前。錠剤は魚の名前、粉末のものは調味料の名前でやりとりをする。


傍から見ると、料亭の仕入れのそれにしか見えない。


「はい、たしかに」


それから、ヤヨイに促されるまま、車に発砲スチロールを積んでいく。これでなかなか、重労働だ。


「んじゃ、また頼む」


「はいはい。あ、アオイくん!」


「はい?」


「ヤヨイはああ見えて仕事は熱心さかい。あんさんも腐らず頑張りや」